ハンドドリップは、コーヒーを手軽に入れられる方法として、家庭だけでなくカフェでも広く利用されています。
この記事では、ペーパーフィルターを使用したハンドドリップコーヒーの基本的な淹れ方と、さらに美味しくするための簡単な方法をご紹介します。
ハンドドリップの基本手順
以下で、ハンドドリップでコーヒーを淹れる基本的な手順をご紹介します。
ハンドドリップに必要な道具
次の基本的な道具をそろえれば、誰でも簡単に始められます。
- ドリッパー: コーヒー粉をセットする器具
- ペーパーフィルター: コーヒーを濾すための紙
これらは必須ではありませんが、あると便利です。
- サーバー: 抽出したコーヒーを入れる容器
- 計量スプーン: コーヒーを計量するためのスプーン
- コーヒーミル: コーヒー豆を挽く器具
- コーヒーポット: お湯を注ぐための細口ポット
ハンドドリップの手順
- ペーパーフィルターを折りたたむ
- コーヒー粉をセットする
- お湯を少量注いで、コーヒー粉を蒸らす
- 熱湯を数回に分けてゆっくりと注ぐ
- 抽出が完了する
ハンドドリップ一杯分の分量
ここでは、一杯分の基本的な分量を紹介します。
(お好みに応じて、分量を調整してください。)
コーヒーカップ(150ml)の場合
- コーヒー粉 10g~12g
- お湯の量 170~190ml
マグカップ(180ml)の場合
- コーヒー粉 12g~14g
- お湯の量 200~220ml
※注ぐお湯はコーヒー粉に吸収されるため、抽出される量は少なくなります。
ハンドドリップのコツ
ハンドドリップコーヒーの風味は、抽出するお湯の温度と速度で変化します。
- 豆の焙煎度に応じてお湯の温度を調整する。
深煎りは低め、浅煎りは高めのお湯を使用します。
一般的に90℃のお湯が推奨されます。
高温のお湯だと味が強まり、低温だと柔らかな味わいになります。 - 注ぐスピードを変えることで、味わいのバランスを変える。
水位を調整することで抽出速度をコントロールします。
速く注ぐとさわやかな味わい、ゆっくり注ぐと苦味やコクが強調されます。
ハンドドリップのメリットとデメリット
ペーパーフィルターの使用は、味をクリアにする一方で、いくつかの制約も伴います。
以下に、ハンドドリップのメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- 必要な道具が少なく、始めやすい
- 手入れが簡単で手間がかからない
- クリアな味わいが楽しめる
デメリット
- オイル成分が抽出されにくい
- ペーパーフィルターの使用が、環境に影響を与える懸念がある
- 味の一貫性を保つのが難しいことがある
コーヒーの美味しさを左右する2つのポイント
近年、コーヒー豆の品質向上により、あまり手間をかけなくても美味しいコーヒーを淹れられるようになりました。
ただ、ハンドドリップのコーヒーを美味しく淹れるためには、以下の2つのポイントが重要です。
コーヒーの濃度
実は、濃度はコーヒーの美味しさに大きく影響します。
濃すぎると苦味が強まり、薄すぎると水っぽくなります。
コーヒー豆の鮮度
コーヒー豆は新鮮なうちが一番美味しいとされています。
時間の経過とともにコーヒー豆が酸化し、コーヒーの風味が落ちる可能性があるため、焙煎後3週間までに使用することをおすすめします。
コーヒーの濃度調整の方法
以下で、コーヒーの風味に大きく影響する濃度の調整にについてご紹介します。
ハンドドリップで抽出したコーヒーの濃度調整は簡単です。
【濃度調整のステップ】
- 少なめのお湯で濃いめに抽出します。
- 抽出が進んだらドリッパーを早めに取り外します。
- 味を見て、濃すぎる場合はお湯を追加して調整します。
この方法で、味見をしながら濃度を調整すと、失敗することはほとんどありません。
濃度と風味の関係
適切な濃度で淹れることが、美味しいコーヒーを実現する鍵です。
例えば、酸味が特徴のコーヒーは、濃すぎると塩辛く感じることがあります。
一方で、苦味が特徴のコーヒーは、薄めに抽出するとその風味が損なわれます。
ご自分の好みに合わせて、最適な濃度を見つけましょう。
一定の濃度を出すコツ
一定の濃度のコーヒーを抽出するためには、コツが必要です。
それは、同じ量のコーヒー粉、同じ量のお湯を使用することです。
ただし、豆の種類や焙煎の度合い、焙煎後の経過時間によって抽出される成分は異なります。
濃度調整のメリット
美味しい成分は抽出初期に多く出るため、抽出が進むほど不要な成分が増えてしまいます。
この不要な成分を減らすには、少なめのお湯で濃いめに抽出したコーヒーの濃度を調整することです。
この「濃く抽出してからお湯で薄める」という方法で、濃度を自分の好みに調整します。
ハンドドリップ:まとめ
この記事では、ハンドドリップの基本手順と、美味しいコーヒーを淹れるための簡単な方法ご紹介しました。
ハンドドリップは、シンプルで美味しさを引き出しやすく、初めての方にも最適な方法です。
そして、美味しいコーヒーを淹れるためには、適切な濃度で抽出することが重要です。
濃度調整による味の変化をマスターすれば、だれでもコーヒーが格段に美味しくなります。
これからコーヒーを始める方に、ハンドドリップをぜひ試していただきたいです。