レギュラーコーヒーとブレンドコーヒー、これらはしばしば混同されがちですが、実は全く異なる種類のコーヒーです。
また、カフェのメニューでは、「ブレンド」「ストレート」「アメリカン」という言葉をよく見かけますが、これらのコーヒーの特徴を知ることで、コーヒー選びがもっと楽しくなります。
それでは、各種コーヒーについて詳しく見ていきましょう。
レギュラーコーヒーとは
レギュラーコーヒーとは、特定の単一の豆種を指すわけではなく、100%挽いたコーヒー豆を使用して作られたコーヒーのことです。
主にフィルターを使って抽出され、コーヒーのかすが残る方法が一般的です。
レギュラーコーヒーはインスタントコーヒーと比較されることがありますが、海外ではほとんど使われない用語です。
ブレンドコーヒーとは
コーヒー愛好家の間では、「ストレート」や「シングルオリジン」のような単一産地や単一品種のコーヒーが評価されていますが、ブレンドコーヒーも独自の特性で注目されています。
以下で、ブレンドコーヒーについて解説します。
ブレンドコーヒーの特徴
ブレンドコーヒーは、各豆の風味のバランスを整えつつ、異なる産地の豆の個性を融合させ、新しい味わいを創出するのが特徴です。
そして、異なる豆の良さを引き出し、欠点を補い合うことで、味わいに深みをもたらします。
ブレンドコーヒーは、通常、3~5種類の豆を組み合わせて作られ、どの豆も30%以上使用される場合、その豆を冠した名前を付けることができます。
たとえば、30%以上のモカ豆を使った場合、「モカブレンド」と呼ばれることがあります。
以前は単一の高品質な豆が手に入りにくかったため、複数の豆を使うことで品質のバラつきを抑え、リーズナブルな価格で提供されることが多かったです。
今では、様々な豆の特徴を活かしたブレンドが増えており、カフェごとの個性や季節に合わせたブレンドを楽しむことができます。
つまりブレンドは、そのカフェのこだわりを反映しているといえます。
ブレンドコーヒーの多様性
ブレンドコーヒーの製法には、複数の方法があるため、その使用シーンに応じて最適なブレンドを選ぶことができます。
また、ブレンドコーヒーは、その多様な名称や種類ごとに個々の深みがあり、それぞれの好みに合わせて楽しむことができます。
家庭でよく飲まれるインスタントコーヒーも、ブレンドコーヒーの一種といえます。
ストレートコーヒーとは
ストレートコーヒー(シングルオリジン)は、一種類の豆のみを使用したコーヒーの名称です。
ストレートコーヒーは、ブレンドコーヒーとは異なり、単一のコーヒー豆だけを使用し、その豆の独自の風味を最大限に引き出します。
これにより、その産地特有の風味や特性を味わうことができます。
カフェのメニューにはコーヒーの産地の名前が記されていますが、同じコーヒー豆を使用している他のカフェと比較すると、焙煎や抽出方法の違いによる味の差を感じることができます。
アメリカンコーヒーとは
アメリカンコーヒーは、その軽やかでさっぱりした味わいが特徴です。
浅煎りの豆を使用し、通常のコーヒーよりも酸味を強調しており、苦味が少ないため、濃厚なコーヒーが苦手な人にもおすすめです。
ただし、カフェによっては、「アメリカン」はエスプレッソにお湯を加えた「アメリカーノ」とは異なるため、注意が必要です。
また、「アメリカン」という呼称は日本独自のものであり、海外では使われていません。
ブレンドコーヒーの製法とメリット・デメリット
ストレートやシングルオリジンが、産地の個性をダイレクトに伝えるのに対し、ブレンドコーヒーは複数の豆を組み合わせることでロースターの技術が際立ちます。
選ぶ豆の種類や割合が、その技術力の証とも言えるでしょう。
コーヒーは自然の産物であるため、その品質には年ごとの変動があります。
ブレンドによってこれを調整することで、安定した品質を維持することができます。
以下で、ブレンドコーヒーの一般的な製法をご紹介します。
プレミックス焙煎
一般的には単なる豆の混合と思われがちですが、プレミックスでは焙煎前に異なる生豆を混ぜ合わせる手法を採用します。
プレミックスの工程
- 使用する豆の種類と割合を決め、ミックスする。
- 混合した生豆をまとめて焙煎する。
プレミックスのメリット
- 一度に焙煎できるため、生産効率が向上。
- 焙煎度が均一になり、一貫した味わいを実現。
- 抽出時の温度調整が容易になる。
プレミックスのデメリット
- 最適な焙煎が難しい。
- 味わいが単調になりがち。
アフターミックス焙煎
別のアプローチとして、アフターミックスは焙煎後に豆を混ぜ合わせる方法です。
アフターミックスの工程
- 各豆を個別に焙煎する。
- 焙煎済みの豆を指定の割合でブレンドする。
アフターミックスのメリット
- 豆の特性に合わせて焙煎が可能。
- 複数の焙煎度が複雑な味わいを生み出す。
アフターミックスのデメリット
- 複数の焙煎が必要で生産効率が低下。
- 抽出時の温度調整が難しくなる。
アフターミックスでは、個々の豆の特性を生かしつつ、調和の取れたブレンドを目指します。
また、ロースターがブレンドレシピを考案する際に、ドリップ後のコーヒーを混ぜる手法もあります。
これにより、各豆の味を直接試しながら最適なブレンド比率を見つけ出すことができます。
ブレンドコーヒーは、単一のコーヒーよりも多彩な味わいを提供し、自宅でのコーヒー体験をさらに豊かにします。
異なるブレンド方法を試して、自分だけのオリジナルブレンドを作る楽しみもあります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が参考になれば幸いです。